守りたい人【完】(番外編完)
そうと分かっていても、意地っ張りで甘え下手な私は自分から動く事ができない。
視線を右往左往して、その場に居座っている。
それでも。
「ほら」
意地悪な朝比奈さんは、そんな私の性格を全部把握しているわけで。
悪戯っぽく微笑んだまま、私がこっちに来るまで引こうとしない。
その姿を見て、根負けしたように匍匐前進する形でノロノロと朝比奈さんが開けてくれた空間に辿り着く。
下を向いたまま、ちょこんと隣に丸まった私に、朝比奈さんが自分にかけていたブランケットの半分を私にかけてくれた。
優しい温もりが私を包んでくれる。
オズオズと顔を上げると、片手で頬杖をついた朝比奈さんが私をじっと見下ろしていた。
その黒目がちが瞳に、ランタンの明かりが揺らいでいる。
「そんなに見つめられると我慢できなくなるんだけど」
すると、突然ふっと僅かに笑ってそう言った朝比奈さん。
その言葉を聞いた瞬間、恥ずかしくてボフンと頭から湯気が出た気がした。
視線を右往左往して、その場に居座っている。
それでも。
「ほら」
意地悪な朝比奈さんは、そんな私の性格を全部把握しているわけで。
悪戯っぽく微笑んだまま、私がこっちに来るまで引こうとしない。
その姿を見て、根負けしたように匍匐前進する形でノロノロと朝比奈さんが開けてくれた空間に辿り着く。
下を向いたまま、ちょこんと隣に丸まった私に、朝比奈さんが自分にかけていたブランケットの半分を私にかけてくれた。
優しい温もりが私を包んでくれる。
オズオズと顔を上げると、片手で頬杖をついた朝比奈さんが私をじっと見下ろしていた。
その黒目がちが瞳に、ランタンの明かりが揺らいでいる。
「そんなに見つめられると我慢できなくなるんだけど」
すると、突然ふっと僅かに笑ってそう言った朝比奈さん。
その言葉を聞いた瞬間、恥ずかしくてボフンと頭から湯気が出た気がした。