守りたい人【完】(番外編完)

優しくしたり、虐めたり。

飴と鞭を上手に使いこなして、私を骨抜きにしていく。

必死に朝比奈さんにしがみつく私とは正反対に、朝比奈さんは余裕な表情でクスッと笑った。


「もう限界?」

「ちょ、ちょと、休憩を」

「無理」

「んんっ」


私の意見なんて無視なくせに、意地悪く聞いてくる。

何か喋ろうとすれば、息も出来ない程のキスで言葉を封じられる。

逃げようと体を引こうもんなら、背中に回った腕を自分の方にグイッと力強く引かれて更に密着するハメになった。


「口開けろ」

「――ん」

「もっとだ」

「やっ」


何度も何度も口内を犯される。

必死に朝比奈さんのシャツを握りしめて、しがみつく。


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