守りたい人【完】(番外編完)
「なぁ」
熱い息が治まった頃。
背中でそんな声がした。
その声に反応して返事をするも、不満そうな声が返ってきた。
「なんで、そっち向いてるわけ」
背中を向けたまま丸くなる私に、そう言った朝比奈さん。
その言葉に、再び恥ずかしさが襲ってくる。
「だ、だって、なんか、恥ずかしくてっ」
「え、初めて?」
「違いますよっ!」
「だったら、なんで今更」
「私にも分かりませんっ」
ぎゅっと丸くなって、ブランケットを体に巻き付ける。
情事が終わった今、冷静になった瞬間、何故か猛烈に恥ずかしくなった。