守りたい人【完】(番外編完)

「ちょ、何してるんですか!?」

「キスの続き」

「鍛冶君と、たまちゃんがいますってば!」

「見たいのなら、見せつけてやればいい」

「いや~ん、志穂ちゃん、ひゅーひゅー!」

「ちょ、朝比奈さん、それ俺に対する拷問やん!」


一気に縁側がいつものように騒がしくなる。

尚も迫ってくる朝比奈さんを制していると、我慢できずに鍛冶くんが馬のように突進してきて私と朝比奈さんを引き剥がした。


「アカン~。志穂ちゃんのキスしてる顔なんて見とうない~」

「だったら初めから覗き見なんてするな」

「ふふふ、志穂ちゃん、顔真っ赤」

「もう、たまちゃんいつから見てたの!」

「え~? 最初から?」

「志穂ちゃん! 俺の志穂ちゃん!」

「お前のじゃない。俺のだ」


いつものように横に4人並んで他愛もないやり取りをする。


鍛冶君が冗談を言って。

朝比奈さんが冷静にツッコんで。

たまちゃんが、のんびりと鍛冶君のアシストをして。

私がそんな3人を見て笑う。
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