守りたい人【完】(番外編完)
「で、でもあのキスマークっ!」
「あぁ、あれはただ変な虫に刺されたやつを掻いた痕」
「はぁっ!?」
「酔い潰れて倒れたかと思ったら、一人で寝るの寂しいって、あんたが騒ぐから仕方なく添い寝しただけ。別に何かあったとかじゃない」
サラッと言われた爆弾発言に言い返す言葉も見当たらない。
そして、全く悪かったと思っていない朝比奈さんの態度に一気に怒りが湧き起こる。
私がこの事でどれだけ悩んでたと思ってるのよ!
「なんでそんな嘘つく必要があるんですか!」
「別に? あまりにもあんたが慌てふためくから、からかっただけ」
「――っ」
「ほら、もういいだろ。寒いから帰るぞ」
絶句する私を横目に、さっさと帰路につこうとする朝比奈さん。
そして、スタスタと何事もなかったかのように私の隣を擦りぬけて、暗闇に私を残していった。
「ま、待ってくださいよ!」
「ボーっとしてる、そっちが悪い」
「こんな山の中に、女の子一人置き去りにするんですか!」
「女の子って年でもないだろ」
「ちょっ、ちょっとそれは失言ですよ!」
「おら、文句言ってると本当に置いてくぞ」
「あぁ、あれはただ変な虫に刺されたやつを掻いた痕」
「はぁっ!?」
「酔い潰れて倒れたかと思ったら、一人で寝るの寂しいって、あんたが騒ぐから仕方なく添い寝しただけ。別に何かあったとかじゃない」
サラッと言われた爆弾発言に言い返す言葉も見当たらない。
そして、全く悪かったと思っていない朝比奈さんの態度に一気に怒りが湧き起こる。
私がこの事でどれだけ悩んでたと思ってるのよ!
「なんでそんな嘘つく必要があるんですか!」
「別に? あまりにもあんたが慌てふためくから、からかっただけ」
「――っ」
「ほら、もういいだろ。寒いから帰るぞ」
絶句する私を横目に、さっさと帰路につこうとする朝比奈さん。
そして、スタスタと何事もなかったかのように私の隣を擦りぬけて、暗闇に私を残していった。
「ま、待ってくださいよ!」
「ボーっとしてる、そっちが悪い」
「こんな山の中に、女の子一人置き去りにするんですか!」
「女の子って年でもないだろ」
「ちょっ、ちょっとそれは失言ですよ!」
「おら、文句言ってると本当に置いてくぞ」