クールな御曹司の契約妻になりました

「千裕さん!!このコテージの寝室のベット、天蓋付きなんですね!!」

四方をプールで囲まれたコテージに移動すると、荷物を下ろした私はそのコテージの中を一通り見て回る。


寝室にはキングサイズの天蓋付きのベッド。

アンティークの家具が品よく並び、リビングには植民地時代のポスターが飾られている。


「すごーい!!浴槽の中にバラが浮いてますよ!!」

「あぁ、ここに泊るって伝えておいたから、きっと管理人が準備してくれてたんだろう」


私のはしゃぎっぷりに目を細めながら、ソファに座ってゆったりと身を構えていた千裕さんが教えてくれる。


出発前、驚くほど疲れた表情をしていた千裕さんにどうしても元気になって欲しい。


ただ、それだけを願って、私は子供のようにはしゃいで見せた。

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