クールな御曹司の契約妻になりました
「社長との間に何があったのか詮索はしませんが、社長の業務や会社の経営に影響が及ぶようなことが続くと、あなたとの契約も見直さなければならなくなります」

契約の見直し?

冷淡に話す成松さんの話の内容に一気に指先に冷たさを感じる。

「あのっ、この度は申し訳ございませんでした」

深々と頭を下げると、呆れたようなため息が頭の上に降ってくる。

「契約期間中の一切の恋愛禁止という契約内容、忘れないようにして頂きたい」

「はい」

「香穂さん、あなたと社長は契約結婚だということをしっかり心に留めておいてください」

成松さんの淡々とした口調が、私の胸にはより重たく響き渡る。

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