クールな御曹司の契約妻になりました
私だけの社長
あと6時間くらいかな……。
そんなことを考えながら、近くのスーパーで買い物を済ませて、買い物袋を両手に持ちながら家までの道のりを一人で歩く。
千裕さんと身体を重ねた夜からもうすぐ10日が経とうとしていた。
会議をすっぽかした千裕さんは、会議の穴埋めと二階堂ホテルのチェーン店の品質チェックのために出張で、あの日から全国各地を飛び回って忙しくしている。
あの夜以来、慌ただしく働いている千裕さんとは、直接まともに話すことが出来ていない。
一度、出張へ出かけると自宅に帰ってきたけれど、成松さんも一緒だったし、時間がないと言って話しかける隙ももらえないほどにバタバタと準備をして出かけてしまった。
もうそれも1週間も前の話なんだけど。