クールな御曹司の契約妻になりました
眠れないと思っていたのに、鎮痛剤の副作用もあったようでぐっすりと眠ってしまった私は、明るい外の光に眩さを覚えて目を覚ます。

昨日の痛みはいくらか軽くなっているものの、未だ心が痛くて堪らない。


朝食を済ませた後、成松さんが病室に迎えに来てくれた。

昨夜、たくさん泣いたせいで顔が酷いことになっていたから軽くメイクしていたら

「家ではスッピン見せているんでしょ?」

と、冷たい視線を成松さんに浴びせられた。

確かに、そうなんだけど……。

千裕さんの病室は私の病室から少し離れた場所にあるVIP専用の特別個室だった。

後で調べたけれど、芸能人や政治家が入院するために作られたとても豪華な部屋らしい。

さすが、千裕さん。
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