クールな御曹司の契約妻になりました
社宅≒大豪邸では、同棲生活?!
「それでは、今日から住んで頂く香穂さんの社宅にご案内します」
成松さんにそう言われ、私は何も疑うこともなくリムジンに乗り込む。
『家具家電付き』と説明を受けていたから、持ってきた荷物は1週間程、生活できる衣類やメイク道具くらいだ。
ぎゅうぎゅうに詰め込んだ大きいサイズのキャリーバッグを抱えて乗り込んだリムジンが到着したのは、地下にガレージのついた大豪邸だった。
「えっ?!ここは……」
「社長の自宅です」
驚きの声をあげた私を、呆れた表情の成松さんが冷たい視線を浴びせる。
「成松さん、私を社宅に案内するって言ったじゃないですか!?」
「だから、ここが社宅です」
抗議の声を上げた私にも冷静沈着の成松さんは声のトーン一つ変えずにそう言ったのだ。