クールな御曹司の契約妻になりました
千裕さんの自宅は、閑静な高級住宅街にある一戸建てだった。
地下駐車場には、私が成松さんに送ってもらったリムジン以外にも高級車が置かれている。
「ここは駐車場と倉庫です。1階の玄関から入って右手は事務所兼応接室になっています。仕事上の来客はほとんどありませんが、来客の場合は香穂さんがお客様の応対を行ってください。」
自宅内を成松さんが案内してくれる。
玄関は大理石で、玄関を彩っている調度品だって素人の私が見ても一目で高級品だって分かる。
「事務所横には控室があるので、そちらで私が時折寝泊まりさせて頂いています。」
成松さんの話は、上の空で私は千裕さんの家を感嘆のため息交じりに眺める。