クールな御曹司の契約妻になりました
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リビングでは、備え付けの大きなホームシアターで映画が映し出され、ワイン呑みながら見ている千裕さんは、長い足を組んで寛いでいる。
「あの……」
寛ぐ彼とは正反対に全く寛ぐことなんて出来そうにない私は、ようやく部屋を片付け終えると千裕さんの背中に声をかける。
成松さんから明日からの簡単な仕事内容などの指示を受けていると、結婚式後に1つ会議を終えた千裕さんが帰ってきた。
2階と3階のフロアを案内してくれた千裕さんが、最後に案内してくれたのは私のために準備された部屋。
白を基調としたその部屋は、日当たりもよく快適に過ごせそうですぐに気に入った。