君とチョコと花束と
バレンタインデー
待ちに待ったバレンタインデー。
男の子も女の子もそわそわしてる。
私もちゃんと渡せるといいな。
持ってるチョコの入った紙袋の取っ手をギュッと握りしめる。
「おはよ!」
「わっ!おはよう、渡辺くん。」
下駄箱で急に後ろから声をかけられる。
なんだか初登校した日をを思い出すな。
不意に視線を向けると、渡辺くんの手には紙袋があった。
もしかして貰ったチョコ入れるようかな?
渡辺くん絶対モテるもんね。
中学同じ子から聞いたら、人気者だったこともあり本命チョコと義理チョコ合わせて60個くらい貰ってたらしい。
「もうチョコ貰ったの?」
私が紙袋を指差しながら聞くと、