好きな人に恋愛相談されました。
 

美花センパイからエスパー的雰囲気は薄々感じていたけど、このタイミングでしかもどんぴしゃの答えがくるとは思いもしなかった。


「人生山あり谷ありだよ。何が起こるかわからないし、落ち込んでばかりいても前には進めないよ。頑張れ、青春男子!」

「いて!」


サバサバした性格の美花センパイは、俺の背中を思いっきり叩き、楽しげに笑いながら去っていった。

背中をさすりなりながら、美花センパイの言葉を反芻する。

確かに、悪いことがあればいいこともあるはず。

1年片想いしてる女にフラれるのを覆すほどのいいことが起こるとは思えないけど、くよくよしてたって何かが変わるわけでもないし、今は今できることを頑張るしかない。

集中すれば気も紛れる!


「うっし!」


気合いを入れたときちょうど試合の出番になり、俺は足取り軽くコートに入る。

それからはいつものようにバレーに夢中になれた。

 
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