闇を抱える蝶と光輝く龍
その後も怒りはだいぶ収まったけど不安が拭いきれずなかなか楽しめなかった


みんな気を遣ってか僕に話しかけることはなかった


まぁ、きーくんは一回話しかけてきたけど


バーベキューも花火も終わり一人で部屋にいると


コンコン


部屋をノックする音が聞こえた


僕はそれに答えなかった


コンコン


また聞こえた


誰なの?こんな夜遅くに


すると


ガチャ


ドアを開く音が聞こえた



結「晴ー?結衣だけどー?入っていい?」


ゆーちゃん?なんでこんな時間に?


不思議に思ったけどとりあえず部屋にいれることにした


「……いいよ」


声小さくなっちゃったけど聞こえたかな?


すると


結「お邪魔します」


聞こえたらしく部屋に入ってきた


「どうしたの?ゆーちゃん?こんな夜遅くに一人で出歩いたら危ないよ?」


顔は見れなかった。見たら明るく振る舞えないから


結「晴…今日お兄さんに会ってから元気ないし、笑顔にすらならないからなんか放って置けなくて様子見に来たの」


それは気づくよね。僕、明らかに変だったもん


「ありがとう。心配してくれて。でも、大丈夫だから」


実は全然大丈夫じゃない。今にも涙が出そうだよ


結「じゃあなんで寂しそうなの?」


「………」


図星過ぎてなにも言えない


結「本当は一人で居るの嫌なんでしょ?」


「………」


はぁ。やっぱりゆーちゃんは騙せないね


僕はゆーちゃんの方を向いて


「ゆーちゃん。僕の過去聞いてくれる?」


そう聞いた


ゆーちゃんは


結「私でよければ、聞くよ?」


そう言ってくれたので


過去を話した



話し終わるとゆーちゃんは


結「やっぱり似てるね。晴と尚」


って言った


聞くと尚はこの前ゆーちゃんに過去話したときに自分の心は弱いっといっていたらしい


ゆーちゃんはすごい。


尚は過去を自分から話そうとはしない


その尚から過去を聞いたなんて
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