闇を抱える蝶と光輝く龍
更衣室から出ると


ク1「ひ、姫さん…可愛い!」


クラスの人が私に飛び付いてきた


「あ、あのー」


ク1「あ!ごめんなさい!予想以上に可愛くてつい…」


クラスの人は頭を下げて言った


そこまでしなくてもいいのに…


「頭上げて?怒ってないから。ちょっとビックリしただけだから」


私がそう言うとその子はゆっくり顔を上げた


この子なんか不思議な子だな


私に頭を下げる子なんて初めて見た


化粧も薄くしかしてないし、香水もつけてないし、何て言うか清楚系女子?みたい


「ねぇ?名前教えてもらってもいい?」


こんな子初めてだから名前知りたくなった


ク1「わ、私の名前は栗原 紗菜(くりはら さな)っていいます」


栗原紗菜か


「じゃあ、紗菜って呼ぶね。私のことも姫じゃなくて結衣でいいよ」


この子なら少しは信じられるかも


紗「え?でも、そしたら洸龍の皆さんが…」


「大丈夫!みんなには私から言っとくから心配しないで。紗菜」


紗「あ、ありがとうございます。結衣さん」


「結衣でいいって。あと敬語もなしね。同い年だしね」


紗「あ、は…じゃなくて、うん。ありがとう。結衣ちゃん」


そういえば時間平気かな?


「紗菜。時間まだ平気かな?」


紗「あ!そうだった!結衣ちゃんを呼びに来たんだった。結衣ちゃん急ごう!」


すると紗菜は私の腕をつかんで走り出した


なんか面白い子だな


今日私に新しい女の子の友達ができました
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