闇を抱える蝶と光輝く龍

一難去ってまた一難

【桐人said】

「結衣!おい!起きろ!」


舜「桐人、揺するな!さらに血が出るだろ!」


いつもは敬語で冷静の舜が珍しく声を荒げた


俺はその声で少し落ち着きを取り戻した


晴「きーくん。救急車はもう呼んであるからすぐ来ると思うよ」


晴がそういうと同時に救急車のサイレンが聞こえてきた


結衣はすぐ救急車で運ばれた


賢「大勢で病院に行くと迷惑だから行くのは洸龍と夢蝶の幹部と慶だけにしよう。組員は家で待機しててくれ」


賢人さんがそう言うと組員は一斉に三国家ヘ帰っていった


「お前ら今日はありがとう。疲れただろうし、怪我したやつもいるから先に倉庫に帰ってろ」


俺は下っ端に向かってそう言った


下っ端達は『分かりました。失礼します』と言って先に帰っていった


翔「夢蝶のみんなよく頑張った。結衣の事は後で報告するから皆は帰ってゆっくり体を休めるように」


翔は夢蝶の下っ端にそう言った


夢蝶の下っ端達はみんな頷き倉庫に帰っていった


尚「桐人、僕たちも早くに行こう」


「あぁ。そうだな。夢蝶も行くだろ」


翔「あぁ。もちろん」


俺たちと夢蝶は素早くバイクに乗って病院へ向かった


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病院へ着くと腕を撃たれた俺は別のところで手当てをしてもらってから手術室に向かった


「俺が…ちゃんと避けていれば…結衣は…」


舜「桐人、自分を責めないでください!桐人らしくないですよ」


晴「そうだよ。ゆーちゃんはきーくんを守りたくて守ったんだからそんな顔してたらゆーちゃん悲しむよ」


尚「それに結衣ちゃんはまだ死んでないし。結衣ちゃんは強いからきっと助かるよ」


陸「…結衣を信じて待とう?」


そうだよな


はぁ…情けねぇ


俺は総長なのに


ほんとはみんなだって辛いはずなのに


みんなに慰められるとか


しっかりしねぇとダメだよな


すると賢人さんと慶さんが病院にやって来た


賢人さんも肩を撃たれていたから肩に包帯が巻かれていた


賢「結衣はまだ手術中か?」


翔「はい。」


賢「そうか…」


類「あの、賢人さんと慶さんは何してたんですか?


賢「あぁ。君たちが病院に向かった後で警察を呼んで相原と桜を警察に引き渡した」


慶「相原は自分の組員と舞ちゃんの家族を殺してたし、母さんは父さんと桐人と結衣を撃ったからな。二人とも当分は出てこれねぇな」


慶さんは悲しそうに言った
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