闇を抱える蝶と光輝く龍
慶「…あぁ。その事は後で話す。お前らちょっといいか?」


慶さんはそう言いながら俺たちを廊下へ来るように促した


「何かあったんですか?」


慶「さっき先生から聞いたんだけど、もしかしたら結衣は記憶喪失になってる可能性があるらしい」


晴「記憶喪失ってゆーちゃんが?」


慶「あぁ。説明では精神的に大きなショックが原因だろうって」

「精神的にって腹撃たれたからじゃないんですか?」


慶「それもあるかもしれないけど撃たれる前に結衣にとってとてもショックなことが起きたんじゃないのか?」


結衣にとってショックな事…


晴「もしかして僕たちが相原組に乗り込んだから?」


尚「だったらもっと前に倒れてると思うけど」


晴「あ、そっか」


雪「…桜さんの裏切りとか」


類「でもそれだったら撃たれる前に倒れない?」


翔「だな」


みんなう~んと考えていたら


舜「もしかしたら桜さんが桐人を撃ったからではないでしょうか?」


「は?何でそれが結衣にとってショックなんだよ」


快「そんなの決まってるだろ?仲間だからだよ」


「そうか。確かにそれなら納得だな」


舜「いや、確かにそれもありますがもうひとつ理由があるんです」


「もう一つってなんだ?」


すると俺と快以外のみんながポカンとした


晴「きーくん…もしかして気づいてないの?」


気づいてない?


尚「その顔は本当に分かってなかったんだね」


陸「…鈍感」


なんだよ。みんな揃って訳わかんねぇ事言ってるし


「もう一つの理由ってなんだよ」


もう一度に聞くと


舜「はぁ。それは自分で考えてください」


翔「だな。桐人が気づかなきゃ意味ねぇもんな」


類「桐人ガンバっ!」


雪「…頑張れ」


おいおい誰も教えてくれねぇのかよ?
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