闇を抱える蝶と光輝く龍
するといきなり


ズキッ


「うっ!」


また…あの時と同じ激痛だ


翔「結衣!?どうした?」


快「結衣、大丈夫か!?」


類「結衣!しっかりして!」


雪「…結衣、大丈夫!?」


また頭の中に映像が流れた


『あ~暇。どっか行かない?』


『俺も同じこと思った。どっか行こうぜ?』


『行きたくありません。今日は暑いですし』


『翔、敬語になってる』


『あ、ごめん』


『…僕も、ここで本読んでいたい』


『結衣は?どうする?』


『うーん。いこうかな?水族館でも行く?』


『水族館!いいね!』


『俺も!楽しそう!』


『じゃあ、俺もいく』


『…僕も』


『なんだよ‼結局行くのかよ?』


これは…この倉庫での記憶?


翔「結衣!?大丈夫?頭が痛いのか?」


「あ、ううん。もう大丈夫」


類「ならよかった。心配したよ」


「それより、結衣みんなと水族館行ったことある?」


その言葉にみんな固まった


快「結衣、記憶戻ったのか?」


「そうじゃないの。さっき頭の中に映像が流れてそれが水族館に行くときみたいな会話だったから」


雪「…確かに行ったよ。族引き継いでまだ間もないときに」


類「最初行かないって言ってた雪と翔もね」


翔「総長が行くって言ったら副総長としては行かなきゃダメだろ」


雪「…一人で幹部室にいてもつまらない」


類「二人とも素直じゃないね。本当は結衣と一緒がいいから行くことにしたんでしょ?」


「え?なんで結衣一緒がいいって思うの?」


仲間だったのは分かるけど四六時中一緒だったわけじゃないだろうし


そもそも結衣と一緒にいて良いことあったのかな?


快「そんなの決まってんだろ。結衣の事が―んっ!」


快くんが言い終わる前に翔くんが快くんの口を手で覆った


翔「快、結衣に変なこと言ったらどうなるか…分かってんだろうな(黒笑)」


え…翔くんが怖い


いつもの翔くんじゃない


あまりの恐怖に血の気が引いてるのが分かった


類「翔!結衣の顔が青白くなってるからその黒笑みやめてよ!」


雪「…結衣がすごく怖がってる」


類くんと雪くんが結衣の異変に気づいてくれて翔くん達を宥めた


翔「え?あぁ。ごめん結衣。怖い思いさせて」


快「はぁー。死ぬかと思った」


翔くんは謝ってきて快くんは安心した顔してた


雪「…さっきのは快が悪い」


快「は?どこが悪かったんだよ」


類「結衣に変なこと言おうとしたでしょ?」


快「俺は事実を言おうと」


雪「…それがダメだった」


類「その事は絶対言わないって決めたばっかじゃん。結衣のためにも洸龍のためにも」


ん?なんの話?


病院の時もよく分からない話してたけど


夢蝶っていつもこんな感じなのかな?


主語なくてよく伝わるね?

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