闇を抱える蝶と光輝く龍
プルルルル、プルルガチャ
葵『陽菜、今日は倉庫にいるって言わなかったか?今下っ端に聞いたらいないって…』
男「はじめまして、夢蝶の総長さん?いや、久しぶりっていうべきかな?」
葵『てめぇ、誰だ?』
男「ひどいなぁ。元仲間の声忘れるとか総長失格じゃない?」
元仲間?じゃあ、この人は前に夢蝶にいた人?
葵『お前、まさ…か…十夜(とうや)か!?』
十夜?こいつの名前か?
十「そうだよ。久しぶりだね。葵」
葵『なん…で、十夜と陽菜が一緒にいるんだよ』
十「そんなの簡単だよ。お前をここに誘き出すため」
葵『十夜…陽菜にはなにもしてねぇだろうな』
こんな葵さんの声はじめてだ
十「うーん…スタンガンで気絶させたくらいしかしてないよ。今はね」
葵『十夜ーー!』
十「あ、そうそう。ついでに一緒にいたもう一人の姫さんもいるからね」
葵『もう一人の姫?』
十「とぼけても無駄だよ。今ここにいるから」
あ、この人私を姫と勘違いしてるんだ
「あの、私は姫じゃないです。幹部候補です」
そう言うと
十「…本人は幹部候補って言ってるけど」
葵『幹部候補…結衣か!」
十「へぇー。結衣ちゃんって言うんだ。いいこと聞いちゃった」
葵『…十夜、結衣と陽菜に何かしたら許さねーからな』
十「何かされたくなかったら早く場所を見つけることだね。でも、手がかりなしだとこっちも楽しくないから一つヒントあげる。ヒントはここは俺が総長代理してる族の倉庫。これだけ。じゃあ、頑張って見つけてね。姫と結衣ちゃんが壊れる前にね」
ピッ
そう言って十夜という男は電話を切った