闇を抱える蝶と光輝く龍
【結衣said 】
紗奈と別れ寮に帰った私は部屋で一人膝を抱えていた
忘れなきゃ桐人の事を
私は目をつぶり気持ちを新たにしようとした
でも、まるで阻止するかのように桐人との思い出ばかり頭に浮かぶ
私こんなんで忘れられるかな
私の中で桐人の存在は大きくなっていた
なんとか必死に桐人の事を諦めようとしていると
ピンポーン
いきなりチャイムが鳴った
誰?まだお昼になったばかりだからみんなは学校のはず
「…はい」
私はモニターを確認せずにでてしまった
桐「結衣、俺だ。桐人」
私は今一番聞きたくない声に驚きモニターを見た
「き、桐人!?」
な、なんでこのタイミングで来るの!?
今は会いたくなかったのに
でも、ここで異変を見せれば桐人が気づいて部屋に入ってきてしまう
そしたらもう、誤魔化せない
私は桐人に聞こえないように深呼吸した
「えーっと何かあった?」
いつもと同じように声を出した
ちゃんといつも通りに聞こえたかな?
桐「お前に話したいことがあるんだ。だから、部屋にいれてほしい」
話したいこと?
それってしほって子の事?
そんなの聞きたくない
私は悩みに悩んでやっと桐人との恋の気持ちを断ち切ろうとしてるのに
これ以上私を悩ませないで
それに今、桐人に顔見せられないし、桐人の顔を見たらきっと忘れられなくなる
「ごめん。今は誰とも話したくないし、会いたくない」
私はきっぱり言った
でも、桐人は帰ろうとはしなかった
桐「結衣、少しでいいから―」
もう限界
「聞こえなかった?話したくないって言ってるの。帰って!」
早く一人にさせて
桐「結衣…」
はぁ。さっき断ち切るって決意したばかりなのに
ちょっと桐人の声を聞いただけで
心が揺れ動く
こんな自分…
「…嫌い」
紗奈と別れ寮に帰った私は部屋で一人膝を抱えていた
忘れなきゃ桐人の事を
私は目をつぶり気持ちを新たにしようとした
でも、まるで阻止するかのように桐人との思い出ばかり頭に浮かぶ
私こんなんで忘れられるかな
私の中で桐人の存在は大きくなっていた
なんとか必死に桐人の事を諦めようとしていると
ピンポーン
いきなりチャイムが鳴った
誰?まだお昼になったばかりだからみんなは学校のはず
「…はい」
私はモニターを確認せずにでてしまった
桐「結衣、俺だ。桐人」
私は今一番聞きたくない声に驚きモニターを見た
「き、桐人!?」
な、なんでこのタイミングで来るの!?
今は会いたくなかったのに
でも、ここで異変を見せれば桐人が気づいて部屋に入ってきてしまう
そしたらもう、誤魔化せない
私は桐人に聞こえないように深呼吸した
「えーっと何かあった?」
いつもと同じように声を出した
ちゃんといつも通りに聞こえたかな?
桐「お前に話したいことがあるんだ。だから、部屋にいれてほしい」
話したいこと?
それってしほって子の事?
そんなの聞きたくない
私は悩みに悩んでやっと桐人との恋の気持ちを断ち切ろうとしてるのに
これ以上私を悩ませないで
それに今、桐人に顔見せられないし、桐人の顔を見たらきっと忘れられなくなる
「ごめん。今は誰とも話したくないし、会いたくない」
私はきっぱり言った
でも、桐人は帰ろうとはしなかった
桐「結衣、少しでいいから―」
もう限界
「聞こえなかった?話したくないって言ってるの。帰って!」
早く一人にさせて
桐「結衣…」
はぁ。さっき断ち切るって決意したばかりなのに
ちょっと桐人の声を聞いただけで
心が揺れ動く
こんな自分…
「…嫌い」