闇を抱える蝶と光輝く龍
咲「位置について,よーい」


パンッ


私はかなりスピードを落として走った


はずなのに


1位でゴールしていた


あれ?他の生徒は?


後ろを見るとまだ半分のところを走っていた


え!?遅くない?


10分たってやっとみんなゴールした


尚「結衣ちゃん。走るの速すぎじゃない?」


尚は私に駆け寄って言った


「うーん。でも、私本気出してないんだけどな」


尚「え!うそでしょ!?あのスピードで本気じゃないって、だとしたら結衣ちゃんすごいよ!」


そうかな?


尚とそんな話してたら晴の番になった


そう言えば晴ってどのくらい早いのかな?


尚「結衣ちゃん、見てて。晴の速さは普通じゃないから」


尚が笑顔で言った


パンッ


走り出した晴を見ると


え!?


いつもの晴からは想像できないくらい真剣な顔で走っていてあっという間にゴールした


え?今の晴だったの?


恐る恐る晴を見ると


晴「ゆーちゃん!やった‼皆1位になったね!」


いつもの晴だった


私は初めて晴の進化を見た気分だった
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