闇を抱える蝶と光輝く龍
次は300m走


次は桐人と一緒か


総長だから多分洸龍の中では一番速いんだろうな


一番の強敵かも


桐「結衣、なにボーッとしてるんだ?行くぞ」


一人で色々考えていたら桐人が声かけてきた


「う、うん」


桐人の後に続き歩いていると集合場所についた


で順番を確認すると


え?


なんと私と桐人は同じ順番だった


えー‼桐人と一緒!?


これは油断したら絶対桐人に抜かれるよね?


体力は使いたくないけど、1位でゴールしたいし…


うーん…どうしよう


一人で悩んでいると


桐「結衣、俺全力で走るからな?」


「え?」


桐「だから、結衣も全力でかかってこいよ」


つまり、本気勝負ってわけね


「分かった。私も本気で走るから、後悔しないでね?」


桐「あぁ」


桐人と勝負か。凄くワクワクする‼


ワクワクしながら順番を待ち、私たちの番がやって来た


さて、洸龍の総長はどれくらい速いのかな?


咲「位置について、よーい」


パンッ


私たちは勢いよく走り出した


桐人は思ったより速くてほぼ同じスピードだった


さすが総長だね。でも…


私はさらにスピードを上げてゴールした


「はぁ…勝った!」


久しぶりに本気で走ったな


その10秒後に桐人がゴールした


桐「はぁ…はぁ…お前、速すぎだろ」


「そう?でも、桐人も凄いよ。あのスピードに着いてこれたの桐人が初めてだよ」


翔も着いてこれないのに


こんなにワクワクした勝負初めてだよ


桐「…そうか。結衣に負けるなんて俺もまだまだだな」


桐人はそう言って笑った


ドキッ!


え?また?


この感情は一体なんだろう?


ま、今はあまり考えないようにしよう


レースが終わり応援席に戻ると


晴「ゆーちゃん、きーくん!凄かったよ!速すぎてビックリした」


尚「僕だったら着いていけないよ」


陸「……二人とも速かった」


私たちの勝負を晴、尚、陸は絶賛していた


舜「走りで桐人が負けるところは、初めて見ました。体力落ちたんじゃないですか?」


少し笑いながら舜が桐人に聞いていた


桐「…うるせー。結衣が速過ぎるんだよ」


桐人はそっぽを向きながら言った


みんなと話していると


葵『これで午前の種目は終了だ。午後もあるから飯食って午後に備えろよ』


葵さんのアナウンスが聞こえた


晴「ねぇ!屋上でお昼食べよ。ゆーちゃんが作ったお弁当早く食べたいし」


尚「そうだね。初めての手作り弁当だもんね」


陸「……楽しみ」


舜「では、行きますか」


桐「あぁ」


そして私たちは屋上でお昼を食べることにした
< 48 / 357 >

この作品をシェア

pagetop