愛してるの響きだけで
「ハ……ル…ハル?……ハル!」
「え、あ、何?」
「何にするか聞いてるんだけどぉ?」
「ごめんごめん、ちょっと考え事…
んーとチーズケーキセットにしようかな!飲み物はカフェオレで!」
「ん、分かった
すみませーん」
軽く手を挙げながら一番近くにいた店員さんに声をかけ注文する
「で、何考えてたの?俺には言えない?」
片手で頬をつきながらこてんと首を傾げる彼は馬鹿だと言われるかもしれないけど世界一可愛い
「ううん、今日も可愛いなーって」
「ちょっと、何それ」
はぁと軽い溜め息を吐きながらそんなことで良かったと小さく呟く
彼が私に言ってくれるように私も何度も言うのだ
かっこいい、可愛いと
最初はお前の方が…男なのに…と言っていた小言もここまで来ればもはや何も無い
素直に目の前の男は受け入れるのだ