愛してるの響きだけで



「お待たせ致しました」



カチャッと小さな音を鳴らしてテーブルに置かれるチーズケーキ


「あれ?同じにしたの?」

お互いの向きに置かれるチーズケーキとカフェオレ


「は?お前が合わせたんじゃないの?
今日どうした?」


しまった

先に彼がチーズケーキとカフェオレにしようって言ってたんだ…

それにしても25の男が頼むものがチーズケーキとカフェオレとか……ちょっと可愛いな


思わずこぼす笑みに彼は余計眉間にシワを寄せる


「なんなんだよ、マジで」


「ふふ、ほんとに可愛いなぁって思って
ついね」


かけられる疑いの目を気にせずチーズケーキを一口口に運ぶ

「美味しい!」

私がそう言えば彼もこちらを気にかけながらチーズケーキを口に運びお、と声を漏らす


ここはお気に入りになりそう
チェックしておかなきゃ

カバンから携帯を取り出し携帯に搭載されているカレンダー機能メモ欄にお店の名前と住所を書いておく



「ここ、また来たいね」


「おー」




< 3 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop