愛してるの響きだけで
「お待たせ致しました」
カチャッと小さな音を鳴らしてテーブルに置かれるチーズケーキ
「あれ?同じにしたの?」
お互いの向きに置かれるチーズケーキとカフェオレ
「は?お前が合わせたんじゃないの?
今日どうした?」
しまった
先に彼がチーズケーキとカフェオレにしようって言ってたんだ…
それにしても25の男が頼むものがチーズケーキとカフェオレとか……ちょっと可愛いな
思わずこぼす笑みに彼は余計眉間にシワを寄せる
「なんなんだよ、マジで」
「ふふ、ほんとに可愛いなぁって思って
ついね」
かけられる疑いの目を気にせずチーズケーキを一口口に運ぶ
「美味しい!」
私がそう言えば彼もこちらを気にかけながらチーズケーキを口に運びお、と声を漏らす
ここはお気に入りになりそう
チェックしておかなきゃ
カバンから携帯を取り出し携帯に搭載されているカレンダー機能メモ欄にお店の名前と住所を書いておく
「ここ、また来たいね」
「おー」