暴走族の姫 Ⅰ
蘭「もっと殴ってくれ…。俺は罪をおかした。遠慮されていい立場じゃない。」
そうだ。いくら俺が虐待されてるとはいえ、人を刺したことに違いはない。
彼女の言葉に嘘をつきたくない。
“蘭は綺麗よ。大丈夫…”
優喜「お前、なんで人に相談しないんだ。
自分ばっか苦しい思いしやがって、俺らはずっと話してくれるのを待ってた。
でも無理矢理でも聞いておけばこんなことには…。
今殴ったのは悠のぶんだ。
悠の事を愛してるから、とらざるをおえない行動だった。
すまねぇ。」
優喜が謝る必要なんて無いのに…。
悠と優喜は根が優しくて自分にブレがなくて、実は繊細なところもそっくりだ。
もし、優喜の思いが届いて悠と付き合うことになったら、愛哀乱舞始まっての最強カップルになりそうだ。
悠と優喜、そして沙蘭、麗の暖かさに涙が止まらなくなった。