暴走族の姫 Ⅰ
悠side








チュンチュンチュンチュン








悠「ん…。」










起きるとそこは、無機質で真っ白な部屋で、窓の外には緑が広がっていた。









ガラララララ









看護士「入りますね~。っ!?亜嵐さん!!分かりますか!?」










看護師さんが入ってきて、私が目覚めたことがわかると



慌ててナースコールで先生を呼んだ。










藍羅「良かったわ。覚えてる?あなた蘭に誤って刺されたのよ?」








そういえばそんなこともあったなぁと他人事のように思い出した。










それよりも、あんな状態になっていた蘭が心配だった。










取り乱して、自分を傷つけようとして人を傷つけてしまって。










蘭は自分ですべて抱え込んで…。











自分が悪いんだと自らに思い込ませて…。











悠「蘭、蘭は大丈夫なの?」










気づけばそんな質問をしていた。









藍羅「蘭は、昨日みんなが連れて帰ったわ。


疲れていたみたいで、熱が出てるって朝連絡があったから


今から蘭の診察をしに倉庫に行くところよ。」









悠「わ、私も行きます!」










蘭が心配だった。










藍羅「なにいってるの。馬鹿なの?」











馬鹿?え。馬、鹿?










はじめて言われたその言葉に戸惑った。





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