小学生みちる
航太、みちるに伝えられない想い

航太、みちるを追いかける

みちるは母と妹と一緒に3人で暮らしている、普通の小学5年生だ。
妹は、プログラミングが出来て動画編集ができる。
それでもって売れっ子の子役だ。
そんな妹は、7歳にして大学1年生の異名を持つ...。いわば、天才少女だ。
妹のほうが優秀で私より何でも出来る。
私が出来ることと言ったら人を笑わせることぐらい...。
好きなことを伸ばそうとしてもクラスメイトには馬鹿にされたり罵倒される。
そんなこんなで朝の会に至る。
「起立」  「礼」 「着席」 
また、嫌な時間がくる...。
1時間目 国語...。
航太が近づいて来る...。
「お前、笑かしてみろよ!何も面白くないわ!」と言われる。
絶対笑わせたいから面白いなんて言えるかって思いながら
悲しげな表情で教室を後にする。
みちるは、私、面白くないしみんなに迷惑かけるから...。
そう思いながら長い1日が始まる。
1時間目、国語好きだけどあまり得意ではない。勉強全般苦手だ。
国語の授業で毎回音読させられる。人前で何かをするのはあまり得意ではない。
走れメロスを音読します。
先生が言って少しした後...。
「みちるさん音読お願いします!」と言った
また、自分の順番がまわって来た。
音読したとき少しだけ緊張して声が裏返ってしまった。
「あ、また声裏返ってやんの!声で出ないじゃん!面白いな!」
そう航太に言われた。
あんたに何がわかんの?そうおもっちゃいけないことは解かってる。
私だって辛いけど努力してんだよ!って思ってしまう
本当に才能なんてないのかもしれない。
でも、少しは認められてるかな?そこだけが不安だ。
その頃、航太はまた変なこと言ってしまった。
そう想い教室のドアにもたれかかった。
気持ち伝えられるかな...。航太たちの
不安だけがつのり教室から航太たちの笑い声だけが悲しく響いていた。
2時間目、算数は一番苦手だ。特に少数の掛け算、割り算が一番苦手だ。
「今日小テストあるぞー」
え、絶対っテスト点数悪い、補習で先生に呼び出しされる
そう思ったら気付いたらテストが終わっていた。
その後、答案用紙を見た。テストの点数を見たら0点。
苦手すぎて忘れてたけどいつも0点だ。
まぁ、いつものことだしいっか。
そう思いテスト用紙を閉じようとしたら航太が割って出てきた。
「お前また0点じゃん!勉強できないやつは落ちこぼれなんだぞ!」
落ちこぼれじゃないけど、
勉強一緒にしたいけど何て声かけていいか解んないな...。
今はそっとしておこうそう思いながら
父親から譲り受けた一眼レフを取った後、
チャイムがなって「休み時間だ!」そう言って教室を後にした。
1枚の風景を撮りながら航太は幼少期を思い出す。
「航太、大きくなったら写真家になれよ!」
そう父親に言われ「分かった!」と嬉しそうに笑う航太。
「一眼レフには様々な人の笑顔が含まれてるんだよ」
そう言いながら笑って過ごしていた。
気づいたら父親が交通事故に遭い目の前で泣きじゃくる航太。
それが父親の笑う顔をみた最後だった。泣きそうになりながら顔をあげる。
みちるが顔を覗かせ写真撮るのうまいね!と一言。
ありがとうそう言いながらみちるが笑ったところを撮った。
その直後にチャイムが鳴った。
あー、休み時間終わりだ...
そう言い残しみちるは優しく手を振り走り去った。
航太はそんなみちるをみて
やっぱ自分にはまだみちるを守れないよな...と言いながら校庭を後にした。
3時間目、体育だ。体育が苦手でいつもオール1のみちるにとって
嫌な科目だ。航太はよっしゃ、体育!と笑顔で言っている。
体育ってそんな楽しいか?
と不安そうな顔をしていると航太が顔を覗き込んで行くかと言った。
うなずきながら、
あんたのそういうとこがもてんだよと小声で言いみちるは体育館に走り出した。
体育の授業ドッヂボールだぞ、早く来い航太!そう俊夫先生が言った。
俊夫、うるさい行くて、しゃーないなぁ、ったくハイハイ。
と航太が呆れながら笑って来た。
「何だ、こいつ、自分がみちるのこと守るって思ってんのと違う?」
と俊夫が言った。俊夫、25歳、体育の教員免許を取るために勉強中だ。
大学の体育免許を取るために日々仕事に取り組んでいる。
でも、みちるのことが好きだ。
いつも弁当を渡したり、自宅まで送ったりしている。
当の本人は航太と一緒にいたそうだがそんなの関係ない。
ただ、笑っててほしいだけだから、守れなくてもいい。
自分の教師としての時間は後、わずかだから。
後、2年経ったら自分はがんで手術しないといけなくなるから、
それまでは自分が絶対笑わせるんだ。そう言いながら1枚の写真を手に取った。
航太の隣にいる1人の少女がいる。名前は真唯(まい)。
(ある時、大喧嘩をしてギクシャクしてる。そのときの様子がこうだ)
今は、ボランティアをしている。女優になるために演技のレッスンとボランティア活動をして
たくさんの人と関わっている。将来、介護士になるためボランティア活動をしてたくさんの人と関わりながら
女優の仕事で演技力を磨いている。
父親のがん手術で資金が必要で、稼がなければならない。父親には感謝しているからちゃんと恩返ししなければ
そう思っていると父親の俊夫が部屋に入ってきた。「何?」真唯が聞く。
俊夫は二足のわらじで寝不足な真唯をみて「仕事、ボランティア活動一旦休業したらどうだ?」と言った。
真唯は「え、私の夢何か知ってる?介護士だよ?そんなこと言わないで!」と言った。
俊夫は、「昔、教え子の航太の父親に写真の撮り方を教わっていた。教師の仕事をしてた頃だ。
教師の仕事で無理をしていた。私は、写真を撮る手前、倒れてしまった。
その後、写真家になるか、教師になるか、の選択を、選べと言われた。
小さいころからやりたかった体育教師を選んだ。真唯に無理はしてほしくない。」
そう言い残し、部屋から出て行った。
俊夫が言いたいことは分かっているが、今はたくさんの人を笑顔にしたいそんな想いでずっと努力してきた。
寝不足だけど、寝なくても大丈夫、そう想っていたがうまくいかなかった。
演技のレッスン中に寝不足で倒れてしまった。そこで足をくじき捻挫してしまう。
全治3ヶ月、、、。病院に行き医者からそう言われた。
演技のレッスンの初通しが後、3ヶ月で行われる。
絶対に間に合わない。そう想い病院の先生に無理を言い痛み止めで何とか出れることになった。
でも、油断は許されない状況で、もしレッスンに出れなかったら女優をやめることを前提に話が進んでいった。















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