初めてなんやから
その次の日、サンタボランティアの集まりがあった。
いずみと応募したサンタボランティアだから、当然いずみにも会う。
だってあたしがサンタでたっくんがトナカイでいずみが妖精のチームなんだから。
黙りこくってるあたしに、たっくんはすぐに気づいた。
「お前ら仲直りせぇ。何があったか俺にも話してもらう。」
「あんね、あたしがゆきの好きなかずちゃんを誘っちゃって。ごめんゆき!」
いずみは男好きだけど、素直にこうやって謝ってくれるし悪い子じゃない。
「ゆき、いずみのセクシーアピールに勝つにはお前ももっとこう。。。」
「セクシーアピールてただの色仕掛けやんか!たっくんいずみのこと好きなん?」
あたしはたっくんにいつものように文句を言った。
「あ、あたしたっくんには興味ないねん。エッチ下手そうやん。」
いずみの一言。これにはあたしも言われたたっくんも笑ってしまい。
「アホか。俺もいずみに興味ないわ。ゆきにもな!」

でも、いずみのセクシーアピールが効かない男なんてたっくんくらいしか知らない。
あたしはかずちゃんを、いずみの色仕掛けに引っかかる普通の男だと思うようになった。
かずちゃんとは今でもバイト仲間として仲良くしている。

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