思い出して、あの日の恋焦がれた想いを。

わぁ〜！！



｢きれ〜い…｣


校門の前には桜が満開に咲いている。



いいなぁ、私の時は雨で桜は散っていた。



今年の入学生が羨ましいよ…。



こんなにも美しくなんの汚れもないものがこの世にあるんだって思えるんだから。



桜を見ながら歩いていると……。




がつっ！



｢え……｣



視界がグラッと歪む。



あ、倒れる！！！



咄嗟に目をぎゅっと目をつぶる。




ガシ！！！




｢……え？｣




地面につくこともなく怪我することもなくでも、誰かに支えてもらってる。




｢あ、ぶねぇ…大丈夫？｣




恐る恐る目を開け後ろを見るとそこにはイケメンさんがいた。




や、やばいやばい！！




私が知ってるイケメンさんを超絶超えてきてるよ！！



｢大丈夫？｣




｢あ、はい！ありがとうございます！！｣



私はイケメンさんに離れて深々とお礼を言う。




足元を見るとまだローファーが新品だった。




あ、新入生か！




｢新入生だよね？私、2年の葛井優羽と言います。まだ不安とかあると思うけど頑張ってくださいね！｣




新入生に不安を与えちゃダメだよね。
新入生は、スタートダッシュが大事なんだから。



イケメン新入生さん、頑張って！