君が好きなんて一生言わない。
先輩は首を横に振って「いいよ、手伝いに来て」と言った。
「ありがとうございます!」
「人手はないよりはあった方がいいからね。植木鉢をひっくり返すとかしなかったら本当にありがたいよ」
「…今日は本当にすみませんでした」
「嘘」と椎先輩は言った。
「すごく助かった。麗ちゃんが来てくれて良かったよ。明日もお願いします」
その言葉で私の心はぱあっと明るくなる。まるで陽が差すみたいに。
「はい!」
それから私は大きく手を振って空き教室に戻った。
その後ろ姿が見えなくなるまで椎先輩がずっと見ていたなんて知らないで。