君が好きなんて一生言わない。
紗由ちゃんはいつもの笑顔ではなく、緊張しているようで身に纏う空気がそうだった。
俺の言葉に頷くと、「椎先輩」と俺の名前を呼ぶ。
「椎先輩が好きです。
私と付き合ってくれませんか?」
__脳内でリフレインするのは、あの日の誓い。
麗を必ず守り、麗が幸せになるために自分の人生を捧げること。
麗が幸せだと思えるときがくるまで、俺は幸せにならないと決めた。
俺が麗を不幸せにしてしまったのだから、俺が幸せになっていいはずがない。
心の中で繰り返しそう思い続けて今ここにいる。
…そもそも俺の幸せって何だろう。
どうなったら幸せだと言えるんだろう。
ふと考えた時、脳裏に響いたのはあの声。
『しーくん!』
幼い日の麗の声。
__ああ、そうだ。
俺の幸せは麗のそばにいられること。
「俺は__」
「分かっています、椎先輩が麗のことが好きだって」
俺は目を見開いた。
ユズはまだしも、まさか紗由ちゃんにまでバレているなんて。
くりりとした目に薄っすらと涙が滲んでいる。
「分かってて、それでも言いたかったんです。椎先輩のことが好きだって。
麗のことが好きなままでもいいんです。
一緒に、いてくれませんか?」
俺の言葉に頷くと、「椎先輩」と俺の名前を呼ぶ。
「椎先輩が好きです。
私と付き合ってくれませんか?」
__脳内でリフレインするのは、あの日の誓い。
麗を必ず守り、麗が幸せになるために自分の人生を捧げること。
麗が幸せだと思えるときがくるまで、俺は幸せにならないと決めた。
俺が麗を不幸せにしてしまったのだから、俺が幸せになっていいはずがない。
心の中で繰り返しそう思い続けて今ここにいる。
…そもそも俺の幸せって何だろう。
どうなったら幸せだと言えるんだろう。
ふと考えた時、脳裏に響いたのはあの声。
『しーくん!』
幼い日の麗の声。
__ああ、そうだ。
俺の幸せは麗のそばにいられること。
「俺は__」
「分かっています、椎先輩が麗のことが好きだって」
俺は目を見開いた。
ユズはまだしも、まさか紗由ちゃんにまでバレているなんて。
くりりとした目に薄っすらと涙が滲んでいる。
「分かってて、それでも言いたかったんです。椎先輩のことが好きだって。
麗のことが好きなままでもいいんです。
一緒に、いてくれませんか?」