君が好きなんて一生言わない。
きらり、きらり
しらない過去
*
大好きな友達の、一世一代を見てしまった。
「付き合ってください」
大好きな友達が、私の好きな人に告白するところを見てしまった。
決して見ようと思っていたわけじゃない。
鉢合わせてしまったんだ。
ユズ先輩にまさかの告白をされた私は、信じられない気持ちと、どうしたらいいんだろうという気持ちでいっぱいになって、重い足取りで教室に向かった。
置いていたかばんを持って階段を降りたところで紗由の姿が見えたから、声をかけようと思って近づいた。
そしたら、紗由は告白していた。
紗由が椎先輩のことを好きだと宣言してはいたけれど、まさか告白するなんて思ってもいなかった。想像もできなかった。
いや、違う。
想像なんて、したくなかった。
おそろしい可能性なんて考えたくなくて、きっと無意識のうちに拒否していた。
先輩は、なんて答えるの。
付き合うのか、付き合わないのか。
答えが知りたくて、でも知りたくなくて。
「紗由ちゃん…」
先輩が紗由の名前を呼んだ瞬間、弾かれたように私はその場を後にした。
まるで逃げ出すみたいに、私は二人から離れた。
大好きな友達の、一世一代を見てしまった。
「付き合ってください」
大好きな友達が、私の好きな人に告白するところを見てしまった。
決して見ようと思っていたわけじゃない。
鉢合わせてしまったんだ。
ユズ先輩にまさかの告白をされた私は、信じられない気持ちと、どうしたらいいんだろうという気持ちでいっぱいになって、重い足取りで教室に向かった。
置いていたかばんを持って階段を降りたところで紗由の姿が見えたから、声をかけようと思って近づいた。
そしたら、紗由は告白していた。
紗由が椎先輩のことを好きだと宣言してはいたけれど、まさか告白するなんて思ってもいなかった。想像もできなかった。
いや、違う。
想像なんて、したくなかった。
おそろしい可能性なんて考えたくなくて、きっと無意識のうちに拒否していた。
先輩は、なんて答えるの。
付き合うのか、付き合わないのか。
答えが知りたくて、でも知りたくなくて。
「紗由ちゃん…」
先輩が紗由の名前を呼んだ瞬間、弾かれたように私はその場を後にした。
まるで逃げ出すみたいに、私は二人から離れた。