君が好きなんて一生言わない。
そばにいてと願う
『ぼくが麗ちゃんのことを守るよ』
『ずっとそばにいる』
『やくそくだよ』
___あなたは一体どれほどの涙を流してきたのだろう。
小さい頃に交わした約束を守れないと傷ついて、こんなどうしようもない私なんかのために自分の人生を捨てて。
もっと自由に輝けるような、そんな未来がきっと待っていたのに、
どうしてあなたは陰を歩くような日々を選んでしまったの?
*
あれから一日経って、失っていた記憶も思い出した。
お父さんが過労死で亡くなったのことも、親戚中に嫌われていたお母さんが病に倒れたことも、両親を亡くした私とおばあちゃんが暮らすようになった経緯も、大切な椎先輩が幼馴染みだということも。
正直戸惑って、だけど今まで美紅ちゃんやおばさんから「死神」と罵倒され続けていた理由も分かって、なんだか今まで全てのことが自然と腑に落ちた。
でも、心に強くのしかかるのはそのことではない。
「言えなかった…」
先輩に言えなかった。
振り絞った勇気は曖昧なまま空中分解してしまった。
けれど、違う。あの時私は言えなかったんじゃない。
言わせてくれなかった。
『ずっとそばにいる』
『やくそくだよ』
___あなたは一体どれほどの涙を流してきたのだろう。
小さい頃に交わした約束を守れないと傷ついて、こんなどうしようもない私なんかのために自分の人生を捨てて。
もっと自由に輝けるような、そんな未来がきっと待っていたのに、
どうしてあなたは陰を歩くような日々を選んでしまったの?
*
あれから一日経って、失っていた記憶も思い出した。
お父さんが過労死で亡くなったのことも、親戚中に嫌われていたお母さんが病に倒れたことも、両親を亡くした私とおばあちゃんが暮らすようになった経緯も、大切な椎先輩が幼馴染みだということも。
正直戸惑って、だけど今まで美紅ちゃんやおばさんから「死神」と罵倒され続けていた理由も分かって、なんだか今まで全てのことが自然と腑に落ちた。
でも、心に強くのしかかるのはそのことではない。
「言えなかった…」
先輩に言えなかった。
振り絞った勇気は曖昧なまま空中分解してしまった。
けれど、違う。あの時私は言えなかったんじゃない。
言わせてくれなかった。