君が好きなんて一生言わない。
「昇降口なら…」
学校に登校してきている以上、必ず下校をする。
となれば、放課後は必ず昇降口を通る。
昇降口で張っていれば、きっと椎先輩に出会えるはずだ。
それから時間が流れて放課後、私は早速昇降口に向かった。
昇降口は大混雑だった。
下校する人はもちろんのこと、外で活動する運動部の人たちが大勢部活動の荷物を抱えながら昇降口を出て行くから、昇降口は未だかつてないほどの人混みだった。
けれど、その中に探している先輩の姿はなくて私は肩を落とした。
やがて昇降口を出て行く人の波も落ち着いて、一人、また一人と人数が減っていく中、いくら待っても椎先輩は現れない。
何十分も過ぎて、あれだけ人がたくさんいた昇降口も人の気配が全くしなくなった頃、突然「麗ちゃん?」と呼ばれた。
顔を上げるとそこには驚いた顔をしているユズ先輩がいた。
「ユズ先輩、こんな時間にどうしてここに?部活は?」
「あー…ちょっと、小テストの再テストがあってな…」
ユズ先輩は恥ずかしそうに後ろ髪を掻いて、「麗ちゃんは誰かを待っているのか?」と尋ねた。
「椎先輩を待っているんです」
椎先輩、の名前を聞いたユズ先輩は目を見開いて申し訳なさそうな顔をした。
「椎先輩に避けられているみたいで。私、何も言えていなんです」
するとユズ先輩は「あいつ、何してんだか」と溜息を吐いた。
学校に登校してきている以上、必ず下校をする。
となれば、放課後は必ず昇降口を通る。
昇降口で張っていれば、きっと椎先輩に出会えるはずだ。
それから時間が流れて放課後、私は早速昇降口に向かった。
昇降口は大混雑だった。
下校する人はもちろんのこと、外で活動する運動部の人たちが大勢部活動の荷物を抱えながら昇降口を出て行くから、昇降口は未だかつてないほどの人混みだった。
けれど、その中に探している先輩の姿はなくて私は肩を落とした。
やがて昇降口を出て行く人の波も落ち着いて、一人、また一人と人数が減っていく中、いくら待っても椎先輩は現れない。
何十分も過ぎて、あれだけ人がたくさんいた昇降口も人の気配が全くしなくなった頃、突然「麗ちゃん?」と呼ばれた。
顔を上げるとそこには驚いた顔をしているユズ先輩がいた。
「ユズ先輩、こんな時間にどうしてここに?部活は?」
「あー…ちょっと、小テストの再テストがあってな…」
ユズ先輩は恥ずかしそうに後ろ髪を掻いて、「麗ちゃんは誰かを待っているのか?」と尋ねた。
「椎先輩を待っているんです」
椎先輩、の名前を聞いたユズ先輩は目を見開いて申し訳なさそうな顔をした。
「椎先輩に避けられているみたいで。私、何も言えていなんです」
するとユズ先輩は「あいつ、何してんだか」と溜息を吐いた。