君が好きなんて一生言わない。
椎先輩はお弁当を机において、陽の当たる床に座ってこちらを見ている。
先輩の少し色素の薄い髪の毛が穏やかな陽の光に透けていくようだ。
「先輩は、早いですね」
「教室を抜け出したかったから」
「私もです」
それから先輩の隣に座ってお昼ご飯を広げる。
それを見た椎先輩は眉をひそめた。
「麗ちゃん、今日もコンビニのおにぎりだけ?」
私は「好きなんです」と笑った。
おにぎり1個、それが私の基本的なお昼のメニュー。
高校に入ってからずっと変わらないけど、具はたくさん種類があるから飽きはこない。
「好きとか嫌いとかの問題じゃない。昨日も、その前もそれだけでしょ?それだけで一日持つの?」
「意外となんとかなりますよ。それにほら、ダイエット中なので」
私は笑うのに「体に悪い」と先輩は眉間に皺を寄せたままだ。
「ダイエットするなら体を動かすのが基本でしょ。それに大体麗ちゃん細すぎるから、体重減らすより標準体重に近づけるべき」
真剣に私の体調を気遣ってくれる先輩は「このままじゃ体調崩すよ」と言う。
「大丈夫ですよ、全然平気です」
それなのに先輩は自分のお弁当のおかずから卵焼きを摘まむと私に差し出す。
「口開けて」
「へ?」
先輩の少し色素の薄い髪の毛が穏やかな陽の光に透けていくようだ。
「先輩は、早いですね」
「教室を抜け出したかったから」
「私もです」
それから先輩の隣に座ってお昼ご飯を広げる。
それを見た椎先輩は眉をひそめた。
「麗ちゃん、今日もコンビニのおにぎりだけ?」
私は「好きなんです」と笑った。
おにぎり1個、それが私の基本的なお昼のメニュー。
高校に入ってからずっと変わらないけど、具はたくさん種類があるから飽きはこない。
「好きとか嫌いとかの問題じゃない。昨日も、その前もそれだけでしょ?それだけで一日持つの?」
「意外となんとかなりますよ。それにほら、ダイエット中なので」
私は笑うのに「体に悪い」と先輩は眉間に皺を寄せたままだ。
「ダイエットするなら体を動かすのが基本でしょ。それに大体麗ちゃん細すぎるから、体重減らすより標準体重に近づけるべき」
真剣に私の体調を気遣ってくれる先輩は「このままじゃ体調崩すよ」と言う。
「大丈夫ですよ、全然平気です」
それなのに先輩は自分のお弁当のおかずから卵焼きを摘まむと私に差し出す。
「口開けて」
「へ?」