君が好きなんて一生言わない。
「でも、でもやっぱり緊張しますよ!だって選手はみんな緊張してるだろうし…」
すると先輩は「どうだろうね」と意味深なことを言う。
「ひとりだけ、明らかに緊張してないやつを俺は知っているよ」
「え?」
すると客席で黄色い悲鳴が響いた。
バスケ部に目を向けると、ユズ先輩が客席に手を振っている。心から楽しそうな満面の笑みで。
「あいつが試合で緊張してるところなんて見たことないんだ。いつだってあいつはバスケをしてるときがいちばん楽しいって生き生きしてるから」
するとユズ先輩は私達を見つけたのか、降っていた手を握り拳にすると私達に向ける。
椎先輩もそれに応えるように拳を握ってユズ先輩に向ける。
いつもはユズ先輩に冷たい椎先輩も、なんだか温かい表情をしていて、やっぱり椎先輩にとってユズ先輩は大切な友達なんだと改めて思った。
いいなあ、そんな関係。椎先輩をぼうっと見つめていると不意に目が合った。
「麗ちゃんも」
「え?」
「やってあげて」
ユズ先輩を見ると私を見てにっこり微笑んで拳をつきだしている。
おそるおそる私も拳をユズ先輩に向けると、ユズ先輩はニカッと歯を見せて笑った。
すると先輩は「どうだろうね」と意味深なことを言う。
「ひとりだけ、明らかに緊張してないやつを俺は知っているよ」
「え?」
すると客席で黄色い悲鳴が響いた。
バスケ部に目を向けると、ユズ先輩が客席に手を振っている。心から楽しそうな満面の笑みで。
「あいつが試合で緊張してるところなんて見たことないんだ。いつだってあいつはバスケをしてるときがいちばん楽しいって生き生きしてるから」
するとユズ先輩は私達を見つけたのか、降っていた手を握り拳にすると私達に向ける。
椎先輩もそれに応えるように拳を握ってユズ先輩に向ける。
いつもはユズ先輩に冷たい椎先輩も、なんだか温かい表情をしていて、やっぱり椎先輩にとってユズ先輩は大切な友達なんだと改めて思った。
いいなあ、そんな関係。椎先輩をぼうっと見つめていると不意に目が合った。
「麗ちゃんも」
「え?」
「やってあげて」
ユズ先輩を見ると私を見てにっこり微笑んで拳をつきだしている。
おそるおそる私も拳をユズ先輩に向けると、ユズ先輩はニカッと歯を見せて笑った。