君が好きなんて一生言わない。
さみしい花壇
親友と同じ人を好きになってしまった場合、どうしたらいいんだろう。
幾年とも長い間繰り返されてきたその問題にぶつかってしまった私は、それを考え続けて昨日少しも眠れなかった。
そして眠れぬまま翌日を迎え、登校中もぼうっとした頭でまた考え始める。
紗由は私にとって太陽みたいな存在だ。
両親を亡くし、祖母を亡くし、引き取られた先でもいじめられて真っ暗だった私の世界を紗由だけが照らしてくれた。
だから紗由の恋なら心から応援したい。幸せになってほしい。
だけど、私だって椎先輩のことが好きな気持ちも変えられなくて。
ああもう、どうしたらいいんだろう。
学校に着いてからも悶々と考えていると、「何をぼうっとしているの?」と紗由に尋ねられた。
紗由は心配そうな顔で「元気ないね」と眉を下げている。
「何か心配事があるなら言って?」
何でも相談に乗るから、と紗由は言う。
「…ありがとう」
私が笑うと、紗由も微笑んだ。
もし私が紗由に椎先輩が好きだと言えば、この関係は消えてなくなるかもしれない。
それは怖いなと思った。
嫌だな、とも思う。
太陽のない暗い夜はもう二度と過ごしたくはない。
幾年とも長い間繰り返されてきたその問題にぶつかってしまった私は、それを考え続けて昨日少しも眠れなかった。
そして眠れぬまま翌日を迎え、登校中もぼうっとした頭でまた考え始める。
紗由は私にとって太陽みたいな存在だ。
両親を亡くし、祖母を亡くし、引き取られた先でもいじめられて真っ暗だった私の世界を紗由だけが照らしてくれた。
だから紗由の恋なら心から応援したい。幸せになってほしい。
だけど、私だって椎先輩のことが好きな気持ちも変えられなくて。
ああもう、どうしたらいいんだろう。
学校に着いてからも悶々と考えていると、「何をぼうっとしているの?」と紗由に尋ねられた。
紗由は心配そうな顔で「元気ないね」と眉を下げている。
「何か心配事があるなら言って?」
何でも相談に乗るから、と紗由は言う。
「…ありがとう」
私が笑うと、紗由も微笑んだ。
もし私が紗由に椎先輩が好きだと言えば、この関係は消えてなくなるかもしれない。
それは怖いなと思った。
嫌だな、とも思う。
太陽のない暗い夜はもう二度と過ごしたくはない。