腹黒執事の極秘任務
「そうだよ! 森下君いないからって調子乗りすぎ!」

「隣の席はやめといたほうが良くない?
逆に危険だわ。わたし席変わろうか?」

え、あいつ、凛の隣に座ってるのか?
……確かに危険だ……。

しかも凛に触ってるってなんだよ!

安達君、本当に嫌なヤツ。

ああ、今すぐ出ていってやめさせたい。
でも出て行ったら安達君、確実に田中さんにチクるもんな。

そしたら怒られる上に。おそらく風邪期間というか休養期間が伸びて、当分凛の護衛は安達君になる……。

それだけは、安達君に存在がバレることだけは避けなくては。

俺は、膝の上でぐっと拳を握って飛び出したい衝動に耐えた。

「お前らうっせーな!
俺は凛を守るんだから、隣が当たり前だろ!」

「車内で何の危険があるってのよ!
今は守る必要もないでしょうに」

霧島さんが言い、関さんと佐藤さんも賛同している。
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