腹黒執事の極秘任務
背負ったワンショルダーバックから携帯を取り出す。

「着きました。元木さん、いますか?」

「待ってたよ! 入口横のトイレのとこだ」

「分かりました」

俺は携帯をしまい、周囲を確認しながら足早に歩く。
凛達はもうゲートをくぐっていて姿は見えない。
中堂さんもこちらを見ている様子はない。

「こっちだ」

建物の影から手招きする男を見つけた。

「お久しぶりです。
今日は急いでいるので早速ですが、これどうぞ」

「おお、ありがとう!」

元木さんはボイスレコーダーを受け取り、大切そうにバックにしまいこんだ。
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