腹黒執事の極秘任務
「じゃあ森下君、これ」

また頼むよ、と言いながら白い封筒を差し出された。

「えっと、これは……?」

「最初に会った時と同じさ。
ペン型のボイスレコーダーと謝礼だ。

面倒を頼んでいるからね。少ないかも知れないが、気持ちだと思って取っておいてくれ。

あと、今日森下君から受け取ったボイスレコーダーの中身はパソコンに落とし込んでクリアにしておく。
次会ったときそっちと交換だ」

なるほど、同じボイスレコーダー2つをローテーションで使いまわすのか。
俺は頷いて、今回は素直に受け取った。


「で、少し話も聞かせてくれるか?」

「ああ、はい」

俺はあの傲慢男の屋敷での様子を、手短に話した。
< 106 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop