腹黒執事の極秘任務
「付き合ってもないくせに、毎日森下君独り占めすぎじゃん?

近所かなんかしらないけどさー。
森下君狙ってる人多いのにねー」

「言えてる。さすがお嬢様って感じ?
彼を自分の所有物だとでも思ってるんじゃないの?」

「そーいえば、安達君もくっついてるよね、よく」

「うっわ、男2人はべらかして!
大人しい顔してやるよねー」

「そもそもさ、お嬢様学校いけよって感じじゃない?」

……何を勝手なことを。
凛の気持ちも知らないで。

ちらりと隣に目をやる。
凛は肩を震わせて、今にも泣き出しそうだ。

「凛……。遊園地の観覧車」

「翔護……?」

学校では友達として過ごす約束をしている。
そんな俺が突然「上間さん」じゃなくて「凛」と呼んだことに、彼女は驚いて目を見開いた。
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