腹黒執事の極秘任務
窓際の席で外を眺めながらアイスティーを飲んでいると、男に声をかけられた。
ひょろりと細く、青白い。

「話があるんだ。
向かいに座っても良いかな」

「って、もう座ってるじゃないですか」

男が椅子に腰をかけながら尋ねてくるのでツッコむと「さすが、冷静だね」と笑われた。

なにがさすがなんだか。

男はやって来たウエイトレスにアイスコーヒーを注文し、向き直った。

「頼む、協力してほしい」

「……ぶしつけですね。
一体何事ですか?」

知らない男に突然協力を求められている。
こないだ突然執事になれ、と言われたばかりなのに。

なにこの突然な感じ。
流行ってるの?

「どこから話せば良いのか……」

男は言葉を探しながら話し始めた。

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