腹黒執事の極秘任務
男の話はこうだ。

男は昔、あの傲慢男と同じ小さなデザイン会社で働いていた。
主に手がけていた仕事は、量販店で売る、子供服やTシャツのデザイン。

男が2つ先輩で、あの傲慢男が後輩。
関係は良好で、プライベートでも家族ぐるみで遊びに行くような仲。

「あの傲慢男が……?」

「昔はいい奴だったんだよ。
今では憎いけど」

信じられない、と声を上げたところで、ふっと昔を思い出したように寂しそうな目をする男。
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