腹黒執事の極秘任務
「お兄ちゃん夏休みだって言うのに一回も遊びに来てくれないし!

お兄ちゃんの行き先、園長先生教えてくれないし……!

いきなりいなくなって、一切顔も見せないなんて、冷たいよ!
みんなもお兄ちゃんに会いたがってるって言うのに!」

言いたいことを言い切ったらしいまりんは、肩で息をしている。

「そうか……。
忙しくてさ、ごめん」

俺だって、たまには育った施設と仲間に会いたかったさ。

それを許さない程の過酷スケジュールを、まりんは知らない。
説明するのもなぁ、と思った俺は、頭を掻きながら軽く謝った。
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