腹黒執事の極秘任務

「はい、そうですが……。
……どなたですか？」

素人目にも高いと分かる衣装を全身にまとい、畑に立っていることすら嫌そうな男。

威圧的な態度に嫌になりながらも、取り敢えず施設のお客さんとして、最低限の敬語で返事をした。

「まず答えろ。

お前、面倒見も良くて働くことも好きらしいな。
そこそこ勉強も出来るとか。
間違いないか？」

まず答えろって、どんだけなんだよこの人。
むっとしながらも、渋々返事をした。

「……。
小さな子供達の面倒を見るのも、ここの手伝いも嫌いじゃないです。
勉強は……まぁ、それなりに」

男が不機嫌そうな顔になり、ぴくりと片眉を上げた。
俺の無愛想な態度で機嫌を損ねてしまったようだ。

どうでも良いけど。