彼の嘘 彼の本音
そのあとは、少し緊張もほぐれて、藤真君と話す事が出来たと思う。
「あのアーティスト、好きなの?」
「ん?ああ。…夢も聴く?」
「!いいの?」
「ん。」
今まで噂で聞いた、“らしい”が、藤真君が答えてくれることで、本当に変わる。
「毎日、…告白されてるって、本当?」
「……。」
「…そうなんだ。」
「関係ないよ。」
…関係ない、か。
彼女、なら気になるのは当然だと思うけど…。
「彼女は、夢だから。」
「え!」
「え?」
「…、」
…な、え、…。
どう解釈すればいいんだろう。
藤真君が紗也さんを好きなのは変わりないことで、
でも、紗也さんを応援する為にあたしと付き合ってて、
虫除け的な?
そんな意味かな。
好きな人に好きな人がいると言う立場のあたしには、
相手の発言に、あたしへの感情があるなんて、微塵も思わない。
むしろ、深く考えて、悲しくなるのをひたすら避けようと思ってしまう。
だから、藤真君の言葉を深く考えないようにした。
幸せな今の時間を、大切にしたい。
どうせもうすぐ別れの時がくるんだから。
「あのアーティスト、好きなの?」
「ん?ああ。…夢も聴く?」
「!いいの?」
「ん。」
今まで噂で聞いた、“らしい”が、藤真君が答えてくれることで、本当に変わる。
「毎日、…告白されてるって、本当?」
「……。」
「…そうなんだ。」
「関係ないよ。」
…関係ない、か。
彼女、なら気になるのは当然だと思うけど…。
「彼女は、夢だから。」
「え!」
「え?」
「…、」
…な、え、…。
どう解釈すればいいんだろう。
藤真君が紗也さんを好きなのは変わりないことで、
でも、紗也さんを応援する為にあたしと付き合ってて、
虫除け的な?
そんな意味かな。
好きな人に好きな人がいると言う立場のあたしには、
相手の発言に、あたしへの感情があるなんて、微塵も思わない。
むしろ、深く考えて、悲しくなるのをひたすら避けようと思ってしまう。
だから、藤真君の言葉を深く考えないようにした。
幸せな今の時間を、大切にしたい。
どうせもうすぐ別れの時がくるんだから。