彼の嘘 彼の本音
「あたしの、不注意だよ。
知らない人についていった。」 

「…でも、逃げたろ。危ないと思って、逃げたんだろ?」

「…うん。」

「だったらなんで、…なんで、俺に連絡してくんなかったの?」

「…、」

「…あの時も、」

「…あの、時?」

「…夢が鍵なくしたって、時。」

「なんで、樹が先に見つけてんだよ。」

「…。」

「あの時も、オヤジさんに、殴られたんだろ?」

「…、」


大樹先輩に、聞いたんだね。

あー、タイミング悪いな…。

きれいに別れて、

話を聞いても、万が一にも藤真君が罪悪感持たないようにって、思ってたのに。




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