彼の嘘 彼の本音
「始めはさ、俺、話すの苦手だし、夢が色々話してくれてんの聞いてんの好きだったから、聞き役に徹してたんだけどさ、」

「…うん。」

「大樹さんと楽しそうに話してるのとか見たらすっげぇ悔しくて、なんか、紗也といれば、そんな気持ちなくなんじゃねーかとか思って、でも、結局、離れても2人が気になって、…。」

「…うん。」

「夢といると、気付かされるのとが多い。」

「なに?」

「…自分の気持ち。」

「気持ち…。」
 
「ん。自分がどんだけ夢を好きか。」


どくんっと、さっきとは違う音で心臓が跳ねた。





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