彼の嘘 彼の本音
ーーー
ーー


「何があったの?」

「え?」

「夢の彼氏。もう隠すのはやめたの?」

「…、」


久しぶりに登校した日。

以前、あたしたちの関係を知られたくないんだと玲奈ちゃんに嘘をついていたから、

朝、あたしの家に迎えに来てくれて、テストを受けさせてもらえる保健室まで送ってくれた藤真君の行動を、

玲奈ちゃんが不信に思うのは当然だった。

保健室の先生にお願いして、

帰りも家まで送ってくれるらしい藤真君にも少しだけ待っていてもらって、玲奈ちゃんに事情を説明した。



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